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# 232 清廉潔白

約1分
# 232 清廉潔白

清廉潔白

アーティスト情報

saki
【経歴】
 1997 神奈川県横浜市出身
2017 武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科 入学
2021 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻 卒業
2023 武蔵野美術大学大学大造形研究科修士課程美術専攻油絵コース 修了
【個展歴・グループ展歴・活動】
 【受賞】
2021 武蔵野美術大学卒業制作 優秀賞・三雲祥之助賞(総代)
2023 武蔵野美術大学修了制作 研究室賞

【展示】
2019 アートとの遭遇展/鳥取県立博物館
2021 武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品展 / 武蔵野美術大学美術館
2021 世界絵画大賞展 / 東京都美術館
2021 神奈川県美術展 / 神奈川県民ホール
2021 やないづまちなかアートプロジェクト 作品寄贈 / 斎藤清美術館
2021 未来展 2021 -日動画廊美術大学学生支援プログラム- / 日動画廊
2022 第 25 回 岡本太郎現代芸術賞展 / 川崎市立岡本太郎美術館
2022 第 57 回 日動画廊 昭和会展 / 日動画廊
2023 FLOWERS OF CONTEMPORARY ART / Sansiao gallery

【活動】
2020 サンドーレ三鷹台店 シャッターアート制作
他、大学の課外活動「旅するムサビ」等を通して日本の各地に行き、公開制作や美術教育に関する活動を行う
【プロフェール文章】
 【作品コンセプト】
油彩で主に植物をモチーフとし、現実と幻想を行き来するような心象風景を描きます。生活や旅をする中で出会ったモチーフを画面内で構成し、そこに、作者である私自身の感情を投影することで、ひとつの内面世界をつくり出します。
日々あふれる喜びや悲しみなど、すべての感情の起伏を、美しいものとして肯定したい、という思いで、絵の中では、生命力を溜め込んだような形や質、湿度のある空間、仄暗い中にも希望を見出せるような光と色を大切にしています。
私は絵を通して、ある豊かさを届けたいと考えています。絵が他者の感情に語りかけ、今を生きる誰かにとって、僅かにでも救いとなれたらという思いがあります。

【生い立ち/STORY】
横浜市の近郊で生まれ育ちました。描くことは幼少期から好きでしたが、他にも、野外活動や工作に夢中になったり、児童向けの科学雑誌を読み漁ったりと、好奇心旺盛な子どもだったようです。
そこから大人になるにつれ、学校や家庭での人間関係や自分自身の性質に悩み、幼い頃の、世界に目を輝かせていた自分は消えていきました。誰しもが葛藤を抱える思春期ですが、私は例にもれずとても多感な時期を過ごし、一時は無気力で、どん底をさまようような精神状態でした。そんな状況で、高校は最低の成績で卒業しましたが、美術の点数だけは良かったという思い出があります。

転機は美術大学への入学でした。初めに進学したのは芸術文化学科というところで、実技や座学を含め、芸術全般を幅広く学べる場所でした。授業で初めて油絵の具を触り、その色合いや感触にやみつきになり、無我夢中で制作をします。そして取り憑かれるように絵を描きはじめ、3年次で油絵学科へと転科します。
はじめの頃は、石や木、繊維などの有機物をモチーフにしていましたが、ある日、学校の荒れた花壇に生えた枯れかけのチューリップがふと目に止まり、それからは様々な植物に、湧き起こる感情を託して描くようになりました。
卒業制作《這う》《知る》《漲る》では、思春期の葛藤や絶望を経て生きてきた自分自身をテーマに、F200号の三連作を描きました。
その後、大学院では、さらに複雑で広がりのある絵の空間を得ようと、鹿児島県の屋久島へ取材に行きます。そこで得た感覚をもとに、《地に飲まれて-Swallowed by the ground-》というタイトルで、3.6m×7mの大きな絵を描きました。

私の人生とって、絵は救いであり、ただひとつ光のような存在です。自分の絵があることと、それを通して人と繋がり、少しずつ道を開いていけることに、この上ない幸せを感じます。
今年で大学院を修了し、作家活動をはじめていきます。描くことは時に苦しく、抱えている課題は山積みですが、これからどんな絵を描いていけるかと思うと、力が漲ります。描ける環境と、それを支えてくださる全ての方々に感謝し、エネルギーを注ぎ込んでいきたいです。

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