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オフィスにアートを飾るメリットとは?

オフィスにアートを飾るメリットとは?

オフィスへのアート導入が生む効果を、従業員エンゲージメント・創造性・ブランディング・ウェルビーイング・資産性の5つの観点から整理します。

なぜ今、オフィスにアートなのか

近年、絵画やオブジェといったアートをオフィスに取り入れる企業が増えています。かつての日本では「オフィスは効率よく仕事をこなす場所」という考え方が根強く、業務に直接関係のないものを空間に持ち込むことには消極的でした。

一方、欧米のグローバル企業では早くからアートが職場に定着しています。働く人の創造性を刺激し、新しい発想やイノベーションを生む土壌になると考えられてきたためです。

状況が変わりはじめた背景には、働き方の変化があります。リモートワークやハイブリッドワークが広がり、オフィスは「ただ出社して作業する場所」ではなくなりました。だからこそ、わざわざ足を運びたくなる空間、社員が誇りを持てる空間をどうつくるかが問われるようになり、その手段のひとつとしてアートが注目を集めています。健康経営やウェルビーイングへの関心の高まりも、この流れを後押ししています。

効果は、数字にも表れている

アートの効果は、感覚的なものにとどまりません。経済産業省が実施した「ヴィジュアルアートによる組織活性化調査実証事業」では、オフィスにアートを導入したあとに良い変化があったと答えた割合が、次のように報告されています。

  • ストレスの減少 ── 84%
  • コミュニケーションの増加 ── 82%
  • 組織のブランディング力向上 ── 79%

実際に働く人が体感できるレベルで、職場の空気やコミュニケーションが変わっていることがうかがえます。

メリット1|従業員のエンゲージメントが高まる

魅力的なアートのある空間は、オフィスそのものへの愛着を育てます。自分の働く場所を心地よい、誇らしいと感じられることは、仕事への意欲や会社への帰属意識に直結します。

採用の面でも効いてきます。 少子高齢化が進み、優秀な人材の確保と定着がこれまで以上に重要になるなかで、「この会社で働きたい」と思わせる空間は、それ自体が採用のメッセージになります。

メリット2|創造性と生産性を刺激する

アーティストは、既存の枠にとらわれない切り口で作品を生み出します。日常的にそうした作品に触れることは、働く人の視点をやわらかくし、新しいアイデアが生まれるきっかけになります。

無機質な空間では気持ちに余裕がなくなり集中が続きにくい一方で、感性を刺激する作品があることで、思考が広がりやすくなります。論理だけでなく感情や直感も使ってものを考えられる人材が、これからのビジネスでは価値を持ちます。

メリット3|企業のブランディングになる

オフィスの空間は、その企業が何を大切にしているかを映す鏡です。どんなアートを選び、どう飾るかによって、企業の見せ方は大きく変わります。

  • 革新的な印象を与えたいなら、モダンで実験的な作品を
  • 伝統や信頼を打ち出したいなら、落ち着いた古典的な作品を

作品を通じて自社の理念や独自性を表現すれば、社外の来訪者へのアピールになると同時に、社内に価値観を共有するインナーブランディングにもなります。アートは視覚に直接訴えるぶん、言葉よりも早く、強く伝わります。

メリット4|働く人のウェルビーイングを支える

心身の健康と満足度を重視するウェルビーイング経営の観点からも、アートは有効です。自然を題材にした作品にはリラックス効果があるとされ、色彩が気分を明るく整えてくれることもあります。

緊張のほぐれた空間は、結果として仕事の質にも良い影響を与えます。ストレスをやわらげ、前向きな気持ちを引き出す環境づくりの一部として、アートは静かに機能します。

メリット5|資産になり、節税につながることも

アートは飾って終わりではなく、資産としての側面も持ちます。一定の条件を満たすアート作品は減価償却資産として扱え、経費として計上できる場合があります。

主な条件は次のとおりです。

  • 事業のために使用すること
  • 時の経過とともに価値が変化すると認められること
  • 取得価額など、税制上の要件を満たすこと

要件に当てはまれば節税につながる可能性があります。さらに、作家の評価が将来的に高まれば、作品そのものの価値が上がることもあり、投資的な魅力も持ち合わせています。導入にあたっては、税理士など専門家への確認をおすすめします。

導入の方法はひとつではない

オフィスにアートを取り入れる方法は複数あります。それぞれに向き・不向きがあります。

  • 購入 ── 長く所有でき、こだわりの空間をつくれる。一方で選定に知識が必要で、初期費用もかかる
  • レンタル・サブスク ── 初期費用を抑えつつ、定期的に作品を入れ替えられる手軽さが魅力
  • ウォールアート ── 壁一面に描く迫力とブランディング効果。ただし移動や修正が難しく、賃貸では原状回復も要検討
  • 共創アート ── 社員とアーティストが一緒に制作し、一体感や帰属意識を育てる

自社の目的や環境に合った方法を選ぶことが大切です。

大切なのは「文脈」で選ぶこと

作品選びで見落とされがちなのが、見た目の好みだけで決めてしまうことです。もちろんインテリアとの調和は重要ですが、アートの効果を最大限に引き出すのは、その作品や作家の背後にある物語や思想と、自社の価値観が響き合っているかどうかです。

企業のパーパスと重なるテーマを持つ作品は、単なる装飾を超えて、社員や来訪者へのメッセージになります。誰が、どんな想いで描いたのか。 その文脈ごと空間に迎え入れることが、アート導入をほんとうの意味で活かす鍵になります。

文 / BOA編集部

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